親指の先端部分の縫い糸が切れていたので修理をご依頼いただいたキャッチャーミットです。
受球面の表革がかなりへたって薄くなっていました。
そして、ウェブも切れる寸前。
おまけに、どなたが修理したのかわからないのですが、紐の色が2色になっていました。
個人で修理されたのであれば仕方ないのですが、同業者が直しているのであればこういうルールを無視したことやめてほしいですね。
気になって高野連ホームページの用具規定を調べてみたのですが、「紐(しめひも)の色の数に触れる文言」はありませんでした(^0^;)
公益財団法人日本高等学校野球連盟、平成26年度「高校野球用具の使用制限」12.グラブ、ミット全文
カラーグラブ、ミットは使用できない。ただし黒については使用しても構わない。グラブ、ミットに表示する商標は、布片、刺繍または樹脂の成型物のほか、連盟が認めたものとし、これを表示する箇所は背帯あるいは背帯に近い部分、または親指のつけ根の部分のうちいずれか1箇所とし、その大きさは縦4センチ、横7センチ以内とする。
投手用グラブで本体と異なる色のしめひもについては、公認野球規則1・15の通りとする。ただし、しめひもが本体と同系色で目立たないものについては差し支えない。
投手用グラブのはみだし部の色は、グラブ本体と同系色で目立たないもの、もしくは革の自然色とする。また、縫い糸の色については特に制限を定めない。
投手用グラブに商標を布片または刺繍によって表示する場合、その色は文字の部分を含み、すべて白または灰色以外の色でなければならない。品名、品番、マーク類などをスタンプによって表示する場合の色は、黒または焼印の自然色でなければならない。
野手のグラブのしめひもは、本体色と同系色とする。ただし、黒と茶系色のしめひもに限っては本体色にかかわらず使用できる。しめひもは、長すぎないこと。親指の長さ程度にすること。
また、グラブ、ミットの表面(受球面・背面)に氏名、番号、その他の文字を表記することを禁止する。
- ※高校野球で使用できるカラーであれば、表部と裏部(平裏)部のカラーが違っていても使用可とする。
- ※捕球面と背面、同一カラーであれば、革の表面処理(スムース加工やシボ加工、メッシュ加工)の違いは使用可とする。
おかしいなぁ~。
どこかに明記されているはずなのですが・・・
さて、修理の話をすすめますね。
まずは紐を1か所だけ残して残りはすべて取り外します。
そして、受球面と親指の先端部分をミシンがけするために「ヘリ革」を取り外して、ミシンがけをします。
ミシンがけができたら新しい「ヘリ革」を取り付けます。
この後は、ウェブの補強と手口の「ヘリ革」交換、紐をすべて通す作業。
これで作業は完成です。
試合が近いと聞いていたので、新しい紐ができるだけ早く馴染んでいくように、今回は特別にグリスも塗っておきました。
(グリス塗り前)
グリスを塗ると使い込まれた良い風合いが出ました。
さすがミズノプロの革です。
和氣 宗一郎
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